光と闇

この躯朽ち果て 声も届かない
行く手を阻む生き物など見えずに
ただ走り続けた昨日
交わった温もりに気づいた

見果てぬ地へ抱いた希望
手足を失った生き物などさとく
ただ忘れることない明日
幻は生き物と供に笑い弾ける

揺るがない想いを胸に抱いた記憶も記録にはなく
幼い夢に埋もれた

いつしか忘却の彼方 生き物の腐敗
放たれた世界などとるに足らず
ただ想い描いた今日
世界に光と闇が君臨する

幻は生き物とともにに育ち屈する
理と定められた掟に溺れ夢と掬った記憶も崩れる

ただ見ていることしかできない現実
空を切る視線 空っぽの言葉
生き物は生き物を脅かし蹂躙する
この躯朽ち落ちるまで どれほどの声を上げよう?

幻は生き物とともに笑い弾けた
強い憎しみのみが叶い 記録も無に帰る
けれどいつしか闇は光が照らす